Have You Ever Seen The
GARO?
「GAROを見たかい?」
1.1970年代フォークブーム真っ只中
当時、昭和45,46年頃だったと思いますがフォークが岡林氏から吉田拓郎氏という新しいスターを迎え街へ出ても、まるでファッションのように長髪、Gパンそしてギターケースを抱えた人で溢れていた時代です。
メッセージ色が強いフォークシンガーが多い中、美しいメロディ、サウンドを追求したのがGAROだったような気がします。
後に日高氏も雑誌で語っていましたが、日本のプロテストソングといわれたフォークソングに音楽を疎かにしていた面があった思う。だから、そういうものは好きじゃない。言葉だけが先走りしていて。という文章を読んだことがあります。
当然、彼らの美しいサウンドは私や仲間の心を掴みGAROにのめり込ませる結果となりました。そして何とか彼らのサウンドに生で接し魅力の秘密を知りたいと思っていました。
2.そしていよいよライブへ
地方ではなかなか好きなミュージシャンに合う機会がないのですが、たまたまGAROは「労音」でツァーすることになり、金沢と小松で観る事ができました。
以下には1974年秋のツァー(だったと思います。)小松での内容です。うまく雰囲気が伝われば良いのですが。
3.1974年 秋 小松市公会堂
客層は女性が7割、しかし私と仲間たちはGAROのギターサウンドを目で確かめるべく、1列目に陣取ることが出来たのです。
1曲目「たんぽぽ」のイントロがなりどん帳が上がり(当時のコンサートは良くどん帳が上がっていた。)3人が登場。あれ、Dmからでは無くEmで弾いている。しかし、夢にまで見たD-45のサウンドとトミー氏のリードギター。もうこれだけで充分という感じです。
2曲目「朝、昼、夜」 アコースティックのこの曲も渋くて最高です。
3曲目「四葉のクローバー」 この曲は何回レコードで聴きコピーしたことか。
MCに入りメンバー紹介。確かマーク氏は郷ひろみです。と言っていたような。
ボーカルのMCは軽快で「たんぽぽ」をもじりユタンポの季節ですね。とか「四葉・・」のかまやつ氏は喋る時に唾を飛ばすなどといっていました。
4曲目は客席の手拍子を取り「ティーチユアチルドレン」 ほとんど4ウェイストリートの完コピ。何かスティブンステイルスが目の前にいるみたいな錯覚を起こました。
5曲目からはエレクトリックセットに持ち替えジュリエットを従え演奏です。
マーク氏は黒のレスポール、トミー氏は白のストラトだったような気がします。
何曲か演奏した後再びMCへ。トミー氏はグアムへ行った時の話で水着の人を見るにはミラーグラスが良いとか、マーク氏はロスでエクソシストを見たが字幕が出ないなどと笑いを誘っていました。
11曲目はサーカスの大メドレー。それにしてもトミー氏は「オートバイの火くぐり」や「猛獣使い」で火の出るようなリードを弾いていました。きっとこういう音楽をやりたかったのでしょうね。
そして、12曲目はエレクトリックセットでの「学生街の喫茶店」 マーク氏のイントロがかっこよい。ボーカル氏もさすがという歌唱力です。この曲に対しいろいろなことを言う人がいますが、名曲には違いありません。
最後の曲は「風にのって」で幕が閉まりましたが、アンコールの拍手が鳴り止みません。
そして、どん帳が上がりアンコール。
本当のラストです。「自由の値」エレキ2本でのアンコール。オープンDチューニングにはしていないみたい。レギュラーチューニングでDmから行っているようでした。
それにしてもハーモニーは最高。そして最高のひと時が終わりを迎えました。
以降、ますます我々がGAROにのめり込んだのは言うまでもありません。
随分昔の話なので当時のノートのメモ等を基に書いたので間違いがあるかもしれませんがそこは、ご勘弁を。
以下にはセットリストを参考に記します。文章が下手で当時の様子の十分の一も伝えられないと思いますがリアルタイムにGAROを体験した者として何か伝わる物があればと思います。
セットリスト
1.「たんぽぽ」
2.「朝 昼 夜」
3.「四葉のクローバー」
MC
4.「ティーチ・ユア・チルドレン」
5.「ディスカバー・ピクニック」
6.「オールド・ファッション・ラプソディー」
7.「ロマンス」
MC
8.「姫鏡台」
9.「君の誕生日」
10.「ピクニック」
11.「サーカスメドレー」(団長のごあいさつ〜オートバイの火くぐり〜空中ブランコ〜酒びたりの人生〜猛獣使い〜ピエロの恋唄〜曲馬団〜なぞの女〜綱渡り〜この世はサーカス)
12.「学生街の喫茶店」
13.「一枚の楽譜」
MC
14.「風にのって」
アンコール
15.「自由の値」
4.それから・・
今でもGAROやCSN&Yから抜けることが出来ません。
やはり良い音楽は時代に関係がないものですね。